このところ、iPS細胞を上回る世紀の大発見、STAP細胞。若い女性研究員の発見による話題性の高さが日本らしいという感覚は否めないけれども、気になる点があったので投稿しておきます。ちなみに私は全くのバカなので科学的見地は一切無いものとしておいてください。
いわゆるSTAP細胞は、細胞に対して一定のストレスを与える事によって損傷した細胞を再生させるというもの。身近なものでいえば、がん細胞までも正常化させるという事で、今までの症例では治せる可能性の無い、末期のがんであっても再生できるというのである。
あるテレビ番組のコメンテーターはいいました。「この技術が進歩したら、人間の寿命は120歳にまで伸びるでしょう」と。
ここで私はある本を思い出しました。 百年法|山田宗樹
完全なるフィクションの小説なんですが、内容としては「ヒト不老化技術の進歩により、人間は老衰による死が免れる。が、人としての倫理を守るべく、老化技術施術後百年後に生存権を強制的に奪う百年法を制定するか否か」といったテーマです。
まさに今目の当たりにしている現実のニュースで、その技術に近しいものが浸透しようとしていると感じました。(正確には解釈は全然違うでしょうか・・・)
私は母を癌で亡くしました。こういった医療関係のニュースを見るたびに「あの時、この技術があれば母は死なずにすんだのか?」と思うと同時に、「来るべき死を受け入れるという潔さが、薄れつつある」という感覚もあります。
人には望まない死と、来るべき死があるのだと思います。そういった死を細胞レベルにまで干渉して阻止するというのは、許されるんでしょうか?私は神や仏は信じませんが、自然の摂理としてどうなのか?そう思わざるを得ません。
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